僕らのあったらいいなを形にしてもらいました。
EEL Products × Tochcaの第3弾。

これまでの2回は財布型のカードケースを作りましたが、今回は初めてバッグを別注しました。
テーマは "Holiday Bag"

ここ数年、休日に持ち歩くバッグに悩んでました。元々は手ぶら派でしたが、薄手のパンツを穿いているとポケットに財布やキーケースのアタリが出て不恰好だなと。だんだんとそれが気になり始めて。僕の場合、休日に持ち歩くアイテムは小型の財布、キーケース、携帯、ハンカチの4点。ここに最近ハンドウォシュボトルがプラスされるくらいで持ち物は少なめ。それでどんなバッグがいいか考えたところ、小さなバッグで十分と結論に至りました。

今から2年程前に、Tochcaが帆布に似た素材でいくつかのアイテムを製作していました。新品の生地ではありますが、既に使い込んだような風合いで、手に取るとあまりの軽さにビックリしたことを覚えていました。それが今回ショルダーポーチで使用した"Comerplast"のアップサイクル生地です。軽い訳です。ペットボトルなどからできたリサイクル素材ですから。リサイクル素材と聞いてさらにビックリしました。20代の頃、John ChapmanやBradyのバッグを愛用していた僕には、どこか懐かしく、また新鮮に見えて、あの生地で小型のバッグを作ってみたいと思いました。ダメもとでTochcaに相談したところ、1型分の生地なら残ってますよと言われ、もうお願いしますと、すぐに製作の依頼をした次第です。

またその時に、もっと簡易な巾着バッグも欲しいと思い、あわせて相談したころ、また素晴らしい素材を見つけてきてくれました。いつも思うことですが、Tochcaのお二人は、素材に巡りあう天才?だなと。もちろん、いつも素材を探求しているからこその出会いですが。いや、すごいです。

それが、今回巾着バッグで使用した"ヌバック" です。トルコ製のヌバックで綺麗に短くそろった毛足はきめ細かく、もうずっと触っていたい質感。毛足のある革といえばスウェードとヌバックが有名ですが、実は製法が違うため全くの別物です。革の内側つまり裏側を使うスウェード、革の表面つまり銀面を使うヌバック。スウェードは、毛足が長くあたたかみがあり丈夫です。ヌバックは、毛足が短くしなやかで表面を起毛しているので高価です。

型は頭の中ではだいたい決まっていましたが作りのことは信頼できるTochcaにおまかせ。サンプルを作り試行錯誤を経て思い通り以上の"Holiday Bag"が完成しました。

ポーチ型は、本体は表がリサイクル生地で裏にコットンの2枚合わせの生地。マチを付けた台形型のポーチにショルダー紐をつけて財布とキーケース、携帯が入れば、できるだけ小さいほうが良い。上蓋なしで上部にririzipをつけ、引き手で開閉。ショルダー紐も本体の無骨な雰囲気にあわせ、しっかりとした牛革を使用。長さの調節可能。ハンティングバッグの帆布と革のように、リサイクル生地と革の相性がとても良いです。

巾着バッグは、ヌバックの素材を活かしてできるだけシンプルに。荷物の多い方にLサイズも展開。ショルダー紐は丈夫なパラコードを。ショルダーストラップをつけ、ずり落ち防止。Lサイズは、半分に折るとクラッチのように持てますと教えていただきました。嬉しい2Way仕様です。

僕はいくつかTochcaの革小物を愛用しています。使ってみるとわかりますが、どの素材もついつい触ってしまう心地の良さがあります。身近なものだから気持ちの良い素材を使いたい。シンプルなデザインも使う人のことを考えた使いやすいものばかりです。どうぞ、経年変化を楽しみながら大切に使ってください。


Material : Nubuck
綺麗に短くそろった毛足のきめ細かさが特徴のトルコ製ヌバック。一般的には部位により毛足の長さにばらつきがあるものが多いですが、安定した品質を保っていることもよいタンナーさんから届いている革の証拠でもあります。

※摩擦や水濡れでの色落ちや色移りがあります。予めご了承ください。
※お手入れはクリームは使わず（シミの原因となります）やわらかめのブラシでほこりなど取り除きます。
汚れたときは固く絞った布でふき取り、乾かしブラシをかけることをお勧めします。
雨に濡れた時も同様にお手入れしてください。


Size
W32cm×H35cm
ショルダー紐　62cm〜90cm

Tochca
私たちTochca（トーチカ）は1999年より革製品の製作を始めました。
いくつかの素材が集まり、一つの製品となって使い込むことにより育っていくような革製品を製作しています。
デザインは足すこともひくこともない、シンプルで機能美をあわせ持ったものを目指しています。
たくさんの方に私たちの製品をお持ちいただけるよう日々製作していきたいと思います。